お金の教育について
古い話ですが、「金持ち父さん貧乏父さん」を書いたことで有名なロバート・キヨサキ氏の講演を聞きにいったことがあります。
それは友人が招待券を持っていて、誘ってもらったのですが、そこで衝撃的な出来事がありました。
「お金はある時に使いなさい」という教え
その講演では、アイスブレイクとして、こんな問いかけがありました。「あなたは自分の両親から、お金についてどんなことを教わりましたか?」
そして、その答えを隣にいる人とシェアするように言われました。
私は両親から、節約が大事だと教わってきました。他の家庭でも同じようなものだと思いましたし、その時登壇していたキヨサキ氏が予想していた答えでもありました。
しかし私の友人は、全く想像もしないことを話し始めました。「母親からは、お金はある時に使うべきと教わった」と言うのです。
お金を持っているひとの考えを信じてみた
話の内容としては、バブルの時にお金があったのに夫(友人にとっては父親)はお金を使わせてくれず、そのうちお金がなくなってしまった。ある時に使っておけばよかった、というようなことだったと思います。
とにかく「お金はある時に使う」というフレーズが、私にとって衝撃でした。考えたこともなかったのです。
考えたこともなかったけれど、「そうなんだ」と直感的に同意しました。
友人の実家は私の知り合いの中でもトップクラスのお金持ちでした。かと言って、友人はお小遣いをふんだんに与えられたりする訳でもなさそうで、自身で進みたい方向を決めて、自分で稼ごうと努力していました。
お金については理想的な家庭なんじゃないかと思った訳です。そういう人が考えることは、信じるに値するのではないかと。
お金持ちになりたいと思っていた
子どもの頃の私は漠然と、お金に困りたくないと考えていました。私の家は郊外の小さな家です。友人の家に行くと、その大きさに圧倒されることが多く、そんな家に憧れを抱いていました。
新卒で就職した会社は経営に行き詰まり、就職した年にはボーナス取り止め、翌年には給与の削減が行われました。私は早々に転職しましたが、小さな会社だったので給料は前職を基準に決められ、あまり稼げませんでした。
20代前半で1度目の結婚しました。やがて義母の経済環境が破綻する出来事があり、義母を養うにはどうすればいいか、前夫と義姉との間でお金で争う様子を見ていました。
その頃には強い気持ちで「お金持ちになりたい」と思っていました。私にお金があれば、色んな問題が解決できるのに。
お金を使うと、入ってくるようになった
そんな時に出会った「お金はある時に使う」という言葉。従ってみようと思いました。
行きたいと思った飲み会は行くとか、興味を持ったセミナーに参加するとか、最初はそんなところから始めました。
そうすると人脈が広がります。やがてフリーランスで働くようになった私は、どんどんお金を使うようになりました。
飲み会だけでなく、憧れていた街に引っ越したり、欲しい服を節約を考えずに買ったりもしました。
お金を使うほど割りの良い仕事が受注でき、どうも収入が増えているように感じました。
30代前半で転職。結果として、自分が目標としていた年収に達することができました。
お金は循環させることが大事
私の両親は今でも節約が大事という価値観を持っています。そのまま受け継いでいたら、今のような生活はできなかっただろうなと思います。
お金の正体をつかんだ訳ではないのですが、お金は循環させた方がいいんだろうというのが実感です。
今でも、自分がお金を出したいと思ったら躊躇しないことに決めています。