仕事を選ぶ私に言ってあげたかったこと
自分の就職活動を振り返ると、全くトンチンカンだったなと思います。特に、仕事選びについて。
結果としては、思いがけない展開でキャリアを積めたものの、就職する時にもう少し事情が分かっていてもよかった。
仕事選びについて、過去の自分に言ってあげたかったことです。
1.仕事内容の面白さより、自分と水が合うかどうか
私は一番最初、テレビの仕事を志望しました。狭き門なのは分かっていたので、マスコミ就職の塾にも行きました。12万円ぐらいしたような記憶があります。
カリキュラムも終わりに近づいた頃、マスコミ就職塾の先生に「あなたはテレビの仕事は向かないんじゃないかな」と言われました。私は「頑張っているのに、何で余計なことを言うんだろう」としか思いませんでした。
先生には、私が明らかにトンチンカンであることが見えていたんです。だから言ってくれました。
子どもの頃からバラエティ番組が大好きでした。だから番組作りの現場に憧れました。
でも今思えば、どう考えても私はテレビ業界に馴染まない。うっかり入れていたとしても、絶対に合わないだろうなと思います。所詮、見て楽しむ側なのです。
面白そうだなという仕事に興味を持つことは大事ですが、自分の知らない仕事はいくらでもあるし、むしろ自分が新しい仕事を作っていくこともあります。
それよりは業界にいる人といて自分が自然でいられそうか、水が合うかどうかの方が大事。
そっか。だからOBOG訪問ってするのか、と後から気づきました。
2.自分が楽にできることを仕事にする
私は書くことが苦になりません。人の話を聞いて、それをまとめるのが大好き。文書で表現することが楽しいです。
自分が楽にできることって、誰でもできることのように思ってしまいますが、意外とそうでもない。周りの人に聞くと「書くのが苦手」という声を聞きます。
だから私が書くことを仕事にしたのは、良い選択でした。
他にも、編集する仕事、数字を扱うこと、法則を見つけること、なんかが好きです。それを今、仕事で活かせていると思います。
他の人があまり上手くできなくて、自分が楽にできることを仕事にできるのは理想です。相手には喜ばれ、自分も楽しいです。
実際に働いてみないと、それが何かはわかりませんが、ヒントはあります。それは子どもの頃に好きだったことや得意だったこと。夢中になれたことの中にあります。
私は子供の頃から本を読むのが大好きでした。活字があるだけで幸せでした。書くことは私にとって特別なことでした。
また、高校時代は物理が得意でした。数学も割と好きでした。理系には全く興味はなかったものの、数字に強かったり、論理的思考が得意だったりする自分に気づいていれば、それも強みになったのにな。
3.まずはやってみないと分からない
これを言うと、元も子もないのですが、結局やってみなければ分からないのです。だから新卒の場合は、何とかして仕事の現場に潜り込むしかない。
選択肢は、おそらくゼロではない。何とかして、選べるところから選ぶしかない。
例えば、新卒の時は、書くことが好きな私はマスコミに行くことしか考えていなかったけれど、今では書く仕事はどの業界にもあることを知っています。
まさか金融業界に勤めるとは、自分でも思いませんでした。自分とはかけ離れた業界だと思っていたのに、実際はのびのび働ける場所がありました。
「何とか潜り込む」のが大変なのかもしれないですが、最初からかっこよくいることを捨てれば、選択肢がちょっとは広がるかもしれません。
今の時代、会社に就職するばかりが選択肢ではないですからね。ハードルは上がりますが。
4.真剣になりたいものには、どうやったってなれる
吉本ばななさんのエッセイで「真剣になりたいと望んで、なれないものなんてあるだろうか。アメリカの大統領になりたいとか、キリンになりたいとかは無理だろうけど」みたいな文章がありました。
私も実感しています。真剣に望んだら、それになれる。
問題は、自分が何になりたいのかが分からないところなんですけどね。
あ、でも私の場合、社会でまともな人間になりたいと思っていたかも。そんな漠然とした希望でも、それが心からのものなら叶いますね。
5.自分をきちんと評価する
選考される側になるのって嫌です。選ばれればいいですが、何度も落とされると自信をなくします。立場的に弱いです。
でも、まともな人なら選考する側が強い立場だなんて思っていません。若者は宝です。会社を支える大切な人材を探しているのです。
だから、えいっと対等になること。自信をなくした時に戻れる場所があるといいです。客観的なアドバイスをもらえる社会人とか、就活を始める前に自分が書いたメモとか。
こういう時のためにも、褒められた経験って大事ですよね。子どもや若者を褒めないとな、と思います。